2011年5月25日

加瀬亮さんインタビュー/ハチミツとクローバー

真山巧=加瀬亮さんインタビュー/ハチミツとクローバー@s-woman.net

── 台本や原作を読んでの「真山巧」の印象から教えてください。

加瀬 台本を読んで、その後に原作に目を通したんですが、その時に最初は“あ、似てないな”と思って。すごくタッパがあるし、もてるし(笑)。

なので、だんだん立ち位置が分かってきたのは、全員のキャストの写真を見せていただいて、そこからもう一度台本を読んだときからですね。どちらかというとクールな二枚目の真山より、三枚目の真山のほうかなと。漫画で言うならば、ギャグ化してちっちゃくなっているときのほうを、頭の中では意識してやったつもりです。

うまくバランスがとれているといいんですけどね。原作のファンにも共感してもらえるといいな、と。



── 外見は真山とあまり似てないかも、ということですが、性格的なところで似ていると感じことはありますか?

加瀬 マンガの二枚目の外見に惑わされやすいんですけど、内面だけ見ていくと相当ダメな男で(笑)。そこはものすごく共感します。だから内面的な部分では、すごく好きにはなれるキャラクターですね。

── 真山のダメさがいちばん出ている場面ってどこだと思いますか。

加瀬 そうですね……。山田に、「俺を見るのはやめた方がいい」というシーンがあるんですけど、そこで「もう俺を見るのはやめた方がいい、と思う」というんです。

── ちょっと弱気な感じなんですね。

加瀬 真山的には言い切れず、みたいな。そういうところが、やっぱり真山らしいなと言えるし、だからダメなんだよと言えるし(笑)。

── 共演者の方々の印象を教えていただけますか?

加瀬 台本の読み合わせで会った時から、みんなそれぞれ、すごく良かったですね。たぶん全員、すごく台本が好きだったと思うんです。その思いなんかもすごく伝わってきて。だから逆にちょっと不安になりましたね、僕は。“真山は大丈夫かな”と思って。(笑)

── 真山は理花さんにずっと片思いしているわけですが、共感したりすることはありましたか?

加瀬 真山はどちらかというと、もてる人じゃないですか。だから、そういう意味ではあんまり重ならないんですけど、でも僕も片思いの方が多いし。原作は自分のことのように読みました。

── 片思いも、いい恋だと思いますか?

加瀬 どんな形であれ、恋は僕はいいと思いますね、すごく。

── 監督から、真山役として求められているニュアンスは、どんなものだと思いますか?

加瀬 僕すごく大げさに言うと、二じゃなくて三ということですね。

妄想シーンを演じたときに、ストーカーという設定もあって、僕は“あまり気持ち悪い方向に行きたくないな”と。だけど監督に聞いたら「いや、気持ち悪いほうが笑えるから」とか言われて。“そっちかー”と(笑)。

── 最後に、ひとつの物語としての『ハチミツとクローバー』の感想を教えてください。

加瀬 物語はすごくよかったと思いますね。あまり劇的な物語はないというか、描かれるのは淡々とした日常じゃないですか。ある意味、ファンタジーだと思うんですけど、すごく距離が近いというか、手が届く感じがする。その日常感が、すごく好きです。

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